葬儀社天国社によるスタッフブログ

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  4. 十人十色の家族葬:木田光の旅立ちのお手伝い

私(木田光)は、葬祭ディレクターとして家族葬など葬儀の施行を担当しています。

お客様と対話できるサービス業がいいと、就活では冠婚葬祭業界にしぼり、結婚式も葬儀も

やりなおしのきかないセレモニーだけど、自分は葬儀の方が向いていそうだと直感的に考え葬儀業界へ。

さまざまな葬儀の進行管理を通じて、お客様には後悔のないお見送りをして欲しいと

日々、ご家族への気配りを欠かさず、緊張感を持って取り組んでいます。

この記事では、私が施行を担当したご葬儀のなかで印象に残るご家族のエピソードをお話します。

桜が大好きだった故人様のお見送りに桜を添えて。季節外れの全力手配

私の仕事は、打ち合わせ担当者から引き継いで、葬儀を計画通りに施行することです。ある葬儀では、引き継ぎの際に故人様は桜がお好きだったそうです、との申し送りを受けて、季節外れだけど桜をなんとか手配できないかと生花部門に相談してみました。ドライフラワーならということで、なんとか葬儀に間に合わせることができました。自然な桜色をしたとてもきれいなドライフラワーで祭壇と出棺を彩ることができました。ご家族には「おばあちゃんもきっと喜んでいる」と、とても丁寧にお礼言われたをことが印象的でした。

私は葬儀の打合せに同席することはないので、お客様と会話をする機会は限られているのですが、やり直しのきかない大切なご葬儀、より良いお別れの時間を過ごしていただくために、故人様やご家族のちょっとした情報を拾ってアイディアを考えたり、ご家族に何かお役に立てることがないかといつも考えています。

近ごろは、お寺様を呼ばない家族葬も増えてきています。弔問客の接客に追われることもなく、じっくりとお見送りする時間を過ごせることが家族葬の良さだと思います。より心に残るかけがいのない時間にしていただくために、私どもにいろいろとリクエストいただけると幸いです。

火葬場ではお別れを惜しむ十分な時間が取れませんので、ご出棺がご葬儀のクライマックスであり、名残惜しいお別れの時間の区切りとなります。私はいつもお見送りされるご家族の様子を最高感度で感じ取りながら、最善のタイミングをはかって「それではご出発となります」とご案内するようにしています。これは施行担当の最後の仕事であり腕の見せ所なのではと密かに思い、より良いお声掛けを目指して日々精進しています。

大好物で腹ごしらえ。若き旅立ちを学友たちに見送られながら。

これまで担当したなかで忘れられない葬儀があります。新卒入社して1年が過ぎようとしていた春先にあった自分より一つ年下の大学生のご葬儀でした。長く病気と闘っておられ若くして天国へと旅立つことになったという故人様。病院から久しぶりにご自宅に帰宅されご家族との時間を過ごされました。翌日、会館へお連れする途中には、通われていた大学やはつらつと輝かれていた思い出がいっぱいの高校にも立ち寄りました。

自分と年齢が近いこともあり、社会に出てこれからという年頃に、故人様もご家族もさぞ無念なお気持ちだっただろうと思いました。旅立ちに際して、なにかできることはないだろうかと思いを巡らしました。打ち合わせ担当を通じ故人様の好物などを聞いたところ、ウニが大好物だったとのこと。早速、馴染みの鮨店へ相談し、握りをはじめウニづくしの料理を用意し祭壇にお供えしたところ、「旅立ちの前に大好物をお腹いっぱい食べられて兄はとても喜びます」とご兄弟に大変感激されました。

祭壇の横には故人様が高校時代に着ていた制服が飾られ、葬儀には、式場からあふれんばかりにご学友・ご友人、恩師がお別れに駆けつけ別れを惜しみました。故人様の人望の厚さを伺い知る大変印象深いご葬儀となりました。

故人様とご家族の思いに寄り添うために

葬祭ディレクターとして、私は常にお客様の視点に立ち、故人様とご家族の想いに寄り添うことを心がけています。人生の最後を飾る大切な儀式だからこそ、ご家族の心に残る、かけがえのない時間をお過ごしいただけるよう、細部にまでこだわりを持って取り組んでいます。

たとえそれが小さなことでも、故人様の思い出の品々を飾ったり、お好きだったお花やお料理をお供えしたりと、ご家族のリクエストに真摯に向き合い、できる限りご要望にお応えできるよう努めています。お別れの瞬間まで、ご家族の気持ちに寄り添い、最善のタイミングをはかってご案内することも、私の大切な役目だと考えています。

これからも、一人ひとりのお客様に合わせた、心のこもったサービスを提供し続けていきたいと思います。人生の終わりに立ち会うことができる、この仕事に誇りを持ち、故人様への感謝の気持ちを胸に、お客様のお手伝いをさせていただきます。

私たちにできることは、お客様のお気持ちに寄り添い、心を込めてサポートさせていただくことです。どうぞ、安心してご葬儀をお任せください。

編集者情報:木田光(キダヒカリ)

年末にコロナ禍が始まった2019年に入社し6年目。葬儀施行担当として順調にキャリアを積んでいる。入社当初はたくさんの参列者が訪れる一般葬も経験。さまざまな年齢の方の旅立ちをお手伝いするなかで、故人様やご家族の想いをくみ取りながら、後悔のないお見送りをして欲しいと日々丁寧な家族葬施行に努めている。

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